井上ひさしの名言30選｜心に響く言葉

(1) 次の地球で生きていくためにはこうしたらいいよ、こう考えると楽だよ、という思いを常に作品の根底に込めておきたい。

(2) 世界には自分が正しいということを信じて、その考え方を他国に強制しようという原理主義的な態度をもった人たちがいますが、人というのは矛盾の塊だし、人であれ国であれ、良いところもあれば悪いところもあるのだから、お互いの良いところを認め合うようにしないといけませんね。

(3) 現代はあらゆる面で新しいバランスを模索している時代だと思います。早めに今までと違う次元、違う生き方を発見していかないと、この地球では少数の人々しか生きていけなくなってしまう。

(4) 人々に何か届けたい、人々とともに生きたい、そういう方向性が無いと入場料を貰えない気がする。

(5) 第九条があるということは日本が世界に誇るべきことのひとつなのです。

(6) 舞台には俳優がいます。たとえ翻訳できないことがあったとしても、俳優からたくさんの思いが伝わっていくと信じています。

(7) 地球が生き延びるためには、対立を超えた新しい価値観が是非にも必要です。

(8) 核兵器の存在自体が人間の精神にマイナスの強い影響を与えるものなのです。そのことを知って欲しいし、自分たちは今どういう環境を生きているのか、今後どんな地球を創りたいのか、ともに考えられればと思っています。

(9)「言葉で生きることのしあわせ」を観客と共有したいのです。

(10) 日本は今のところ世界で唯一の被爆国です。言葉を変えれば、未来の戦争を体験している唯一の国です。

(11) 言葉を選ぶときも、私は主に大和言葉を使っています。

(12) 人間の身体を使う演劇にはかるがると国境を越える力があります。

(13) 鳥は頭を向けた方に飛んでいくが、方向を決めるのは尾っぽである。

(14) 劇場で我を忘れるひとときだけ、その時間の支配から逃れられる。

(15) 被爆国がこれから増えないという約束はどこにもない。

(16) ある選択をするということは、その選択によって生まれるはずのマイナスをすべて背負うぞということ。

(17) どんなお説教も現実では役に立ちませんが、でも一つのいい芝居で人間の精神の根幹を変えられるんです。

(18) 男を言い表すのに「可憐虫」という言葉があることからも明らかなように、男…あるいは亭主なるものは地べたを這いずり回る虫さながらに、可憐で哀れな存在ではないだろうか……。

(19) 一番大事なことは、自分にしか書けないことを、誰にでもわかる文章で書くということ。

(20) 戦争の時だって、反対する人はいました。でも、そのときの空気がそれを認めなかった。私たちは空気で動き、空気が先導した結果だから、誰も責任を取らないんです。

(21) 辞書はよき相談相手であり、友人であり、いろんなことを教えてくれる。

(22) 朝目覚めたときに、今日も頑張ろうと思えることが大切。

(23) 日本人を動かしているのは、人じゃなくて空気なんです。一人一人が自立（自律）していないから、空気が変わるとみんな付和雷同して意見や態度をコロコロ変える。

(24) 言葉の出生を訪ね、理解したことを書いていく。

(25) 難しいことを優しく、優しいことを深く、深いことを面白く、面白いことを真面目に、真面目なことを愉快に、愉快なことはあくまでも愉快に。

(26) 天皇を利用した人、それに無批判に乗った人、天皇が神の子孫だとかそういうことを真に受けた人、つまり庶民の責任は大きいと考えます。庶民が一人一人考える、自分なりに意見を持つ、それが代議制として政治に反映される、そうならないといけないでしょう。

(27) 人はみな死んで花実は咲かねども　花実が咲くのはドン・ガバチョだけ。

(28) 私はすべての芸術は、全人類にとまでは言わなくても、少なくともそのサポーターたちにほんの少し、生活のヒントを与えるのが仕事だと考えています。

(29) 戦争を起こすのは、私たち自身です。

(30) 劇作家の仕事は、どのように時間を捕まえるかという時間論として展開しなければなりません。