自然は私たちを取り囲んでいます。また、自然は私たちのなかにもあります。自然とどのように相対するのかによって、私たちの人生は大きな影響を受けることになります。自然に包まれ、調和して生きていくのか。自然に打ち勝ち、管理・支配の対象とするのか…。
古来、先人たちは自然とどのようにかかわるのかについて、さまざまに語ってきました。名言を読んでみると、人により、洋の東西により、自然に対する考え方が微妙に異なっているという事実がみえてきます。けれど、どのような考えに基づくとしても、私たちが自然とかかわって生きているということに変わりはありません。
あなたも、先人の名言に触れて、自然について思いをめぐらせてみませんか。古今東西から選んだ40の名言、ごいっしょにどうぞ。
自然にまつわる名言 40選
(1) 自然の中には、僕の愛に値しないものは何もない。一人の人間も、一本の木も。
(2) 自然が作り上げたものこそが美しい。我々はそこから発見するだけだ。
(3) 人間が完全に自然から離れることはない。あくまで人間は自然の一部だ。
(4) 自然は至上の建築家である。自然の一切は最も美しい釣り合いを持って建てられている。
(5) 自然はやさしくほほえむ母のように、我々の夢を安らかに守ってくれて、空想を楽しませてくれる。
(6) 科学者になるには自然を恋人としなければならない。自然はやはりその恋人にのみ真心を打ち明けるものである。
(7) 人はたとえ自然に反抗する場合でも、自然の法則には服従する。逆らってみようというときでさえ、自然とともに働くのだ。
(8) 自然に人情は露ほども無い。之に抗するものは容赦なく蹴飛ばされる。之に順ふものは恩恵に浴する。
~長岡半太郎~
(9) 自然は常に教育よりも一層大きな力を持っていた。
(10) 自然の知恵から見れば、人間の賢さも愚かさもタカが知れている。そのわずかな知恵の幅の中で、いささかの賢さを誇り、いささかの愚かさを卑下してみても何になろう。
(11) 自然はそれを愛するものの心を裏切ることは決してない。
(12) 自然に触れることによって『思い通りに扱えない』ことを学ぶ。
(13) 自然を愛するのは、自然が我々を憎んだり、嫉妬しないためでもないことはない。
(14) 自然には差別はなく、命は等しい。
(15) 自然は教師なり、自然を眺めて学び、自然に即して考える。
~山岡鉄舟~
(16) 自然はわれわれの知性にとっては限りなく驚嘆すべきことを最高度の容易さと単純さとで行なっている。
(17) 人間の心身は自然と密接に関連しあっています。だから、健全な心身を保ちたいなら、大自然のパワーを吸収する必要があります。
(18) 自然は認識の対象でもなく、意志の素材でもない。自然はそのうちに人間を包んで生きているのである。
~唐木順三~
(19) 山岳はすべての風景のはじめであり、終わりである。
(20) 万物は大地より生まれ、大地に還る。
~クセノパネス~
(21) 戦争は人間と自然への大いなる侮辱の一つである。
~ウラジーミル・マヤコフスキー~
(22) 自然を愛さぬ者は、人を愛さないし、市民ではない。
(23) 人工的なものを造る場合でも、人間はかならず自然に働きかけている。
(24) 自然は神の芸術である。
~ダンテ・アリギエーリ~
(25) 空気も水も木も土も火もみんな命のある生き物です。黙って私たちを養ってくれています。時々は感謝の言葉をかけましょう。
(26) わたしも自然に親しむようになり、そして今、この世界に授けられた美しさを認識することができるようになった。
(27) すべて自然でないものは不完全である。
(28) どんなものでも、自然という造物主の手から出るときは善であり、人間の手に渡ってからは悪となる。
(29) まず自然に従え、そして自然を征服せよ。
(30) 習慣は第二の自然だといわれているが、人は、自然が第一の習慣だということを知らない。
(31) われわれはすべて自然を観賞することばかりが多く、自然とともに生きることがあまりに少ないように思われる。
(32) 山は静かにして性をやしなひ、水はうごいて情を慰(い)す。
(33) 春が来ても、鳥たちは姿を消し、鳴き声も聞こえない。春だというのに自然は沈黙している。
(34) 自然が叫ばれる頻度とはうらはらに、今日ほど自然の認識の貧困の時代はない。
~今西錦司~
(35) 大地よ、お前の哀しい願いは、目に見えぬものとなって、私たちの心のうちによみがえることでないのか。
~リルケ~
(36) 自然にあるすべてのものは法とともに行動する。
~イマヌエル・カント~
(37) 自然が暴威を振はないところでは自然は合理的な姿に己れを現はして来る。
~和辻哲郎~
(38) 死滅しないものとは何か。自然であり、美である。
(39) 草のそよぎにも、小川のせせらぎにも、耳を傾ければそこに音楽がある。
~バイロン~
(40) 国破れて山河あり、城春にして草木深し。
~杜甫~